IrodorI One-Poem World

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朱紅い雫: 朱紅い雫プレイ後記(ネタバレ注意)

以下は旧サイトからの移行データ。 今見直してみると、空の軌跡の戦闘システムが、朱紅い雫の正統な後継システムであると言うことがよくわかる。 朱紅い雫はリアルタイムシステム、空の軌跡は半ターン制システム、と言う違いはあるものの、空の軌跡の行動順は、システム内部の詠唱AT・硬直によって決定されていることが明らかだ。 こんなことでもなんだか嬉しくなってしまうのはなぜだろうか。


このエントリーにはネタバレがたくさん含まれています。 Windows版朱紅い雫を未プレイの方は見ない方がよいと思います。 また、どうしても98版と比べてしまうので、98版未プレイの人は話が通じにくいかもしれません。

手に入るまで

予約開始日はいつだったか忘れましたが、たしか11月の中旬くらいだったように思います。 海の檻歌のブルーパッケージがまだ量販店にあることを考えて、通販予約はやめようかな〜と思っていたのですが、「買いに行くのが面倒」だったので、予約してしまいました。 しかし、後から気づいたのですが、レッドパッケージは通販のみの特典になったので、予約して良かったです。

FalcomのWebサイトによれば通販発送開始は発売日(12/7)二日前だと言うことなので、少なくとも都内に住んでいるから発売前日にくるだろうな、と期待していたのですが、12/6は結局来ませんでした。 ま、発売日にくればいいだろう、と思っていたのですが、12/7も夜8時過ぎても来ませんでした。 実は私は配達時間指定を変更したのですが、それがうまく運送会社に伝わっておらず、不在者通知が来ていました。 仕方がないので、次の日に持ってきてもらうことにしたのですが、来ない〜〜。 結局その日(12/8)は配送リスト漏れだったようで、またまた次の日になりました。 が、その日は家族はいたのですが、私はずっと出かけなければならず、プレイ開始は12/10となりました。 この差はなかなか痛かったです。

戦闘システム

まずは手っ取り早く、印象深い戦闘システムについて書いてみます。

98版からの主な変更点は、以下のような感じです。

  • ATシステムの導入
  • 魔法の他にキャラクター固有技の追加
  • 戦闘フィールドの移動が基本的に自動
  • 魔法の効果対象が単数・中心・範囲のいずれかに

とにかく印象としては白き魔女や海の檻歌のシステムに似た感じになったと言うことです。 特徴はなんと言ってもAT(Action Time)システムです。 キャラクターの行動にはすべて待機AT(行動後)または詠唱AT(行動前)、またはその両方がつけられていて、そのATの間、キャラクターは動くことが出来ません。 これは敵にも当てはまるので、敵の行動がいつ起こるかがだいたい予測できて、こちらもそれに対抗して行動すればよいわけです。 ただし、プレイヤーキャラクターのみの特典として、「ATブレイク」と言うものがあります。 もちろん回数や連続使用には制限がありますが、待機ATを0にする事が出来ます。 ボス戦やピンチの時に活用すれば、効果大です。

こんな新システムですが、98版を想像しているとかなり違うものかもしれませんが、白き魔女や海の檻歌をやってこられた方には、その進化型と受け取れるでしょう。 戦闘バランスはかなり平易となっています。 ただ、98版にあったテントが無くなっているので、ダンジョン潜入時に技を使っていけないのが多少つまらないかもしれません。 私は多少寄り道などを繰り返したので、ラストまでパーティー全滅は一度もなく、ボス戦もこれと言ったピンチはなかったかもしれません。 (参考までに、クリア時の平均Lvは42.25(ガウェインだけ43で他は42)でした。ベリアス卿突入は42です。)

One-Poem流戦闘の勝ち抜き方

私は速度重視です。 速ければ攻撃回数も増えるので、総合のダメージも増える、と思い、そうしました。 武器もお金は余っていても最高強度の武器を選ぶのではなく、硬直が少ないものを選びました(ただし剣は硬直の少ない片手剣か、射程が2ある両手剣かでふらふらしましたが)。 この方法だと、次のような利点があります。

  • 硬直が少なければ、相手が1回攻撃する間に、2回以上攻撃できる。
  • 射程距離がない攻撃をしてくる速度の遅い敵に対しては、吹き飛ばした分近づく間にもう一度攻撃できる。
  • 範囲攻撃の魔法から逃げるタイミングが多くとれる。
  • いざというとき、道具や回復魔法がより頻繁に使える。

と言うわけでアクセサリもハーミットブーツやルーンブーツの力にお世話になった感じです。 ただし後半は速度よりも硬直の方が重要だと気づき、ルティスはアキナスをずっと使っていましたし、ガウェインもゼピュロスハンマを使いましたし、硬直のある鎧は買いませんでした。

で、肝心の戦闘法ですが、通常戦闘は基本的に適当です。 範囲攻撃の魔法を使うものは優先的に倒したりしたくらいでしょうか。 オートはほとんど使いませんでした。 一度使ったのですが、やはり動きが間抜けなので...。 でも、通常戦闘で死にそうになることってほとんどなかったです。 回復は戦闘終了後に必ず行っていましたが。

ボス戦は(と言っても誰しもがやっている方法だと思いますが)、まず技+ATブレイク+技を使います。 二回目の技は待機ATの小さいものを選びます。 ルティスのニードルシャワーなどの範囲攻撃などは早めに打っておくと、敵が移動していないのでよく当たります。 はじめは長距離系の技を...って当然ですか。

回復は敵の与えるダメージを見極めて。 一撃で気絶するような攻撃を与えるボスはいません。 体力がほぼ満タンなら、一撃は必ず持ちこたえられます。 間に合わないときは道具でしょうか。 個人的にお世話になったのはロイヤルパウダーとリーベの葉ですね。 あ、スクルドの仙薬もラストで使います。2つか3つはあると良いです。 (福引きで比較的簡単に当たるので、たくさんそろえるとさらに良いです。)

グラフィックス

色数が65536色に増えたので、非常にきれいです。 書き込みも、よく細部まで書き込まれています。 (私はこれでいいと思っていますが、)なにぶんにも2Dメインなので、FFなどと比較されると話にならないかもしれませんが...。

印象的なのはキャラクターの頭の上に「!」や「...」などの吹き出しが入るようになったことです。 この辺はキャラクターチップの画像で表現してほしかったと言えばそうですが、まあ感覚はよく伝わります。

あ、そういえばムービーシーンはオープニング、だけ、でしたっけ...?

音楽

とりあえず一巡目はWAVEで聞きました。 基本的には98版を継承しています。 従って、98版経験者は比較的安心して聞くことが出来ます。(^^) また、一部曲は海の檻歌と共通であるようです。 (と思ったのですが、そうでもない気もしてきました。)

しかしながら、新鮮味に欠けるというのは事実です。 耳によく残っているのは新テーマ「絆」と、いたずらっぽい音楽(ラエル多使用(^^;)、シャノン登場テーマ、くらいかもしれません。 しかし、やはりオクトゥム戦テーマはびりびりくるものがあります。 98版、Win版とも、やはりこれが一番よいですねぇ、私は。

効果音は....まあ妥当でしょう。 気になるほど違和感はなかったと言うことです。(^^;;;

他方、MIDIは駄目です。 Falcomに見放された感じです。 まず、GMなのでWAVEよりもひどく聞こえる曲があります。 流れませんが、新テーマの「絆 -熱き思いを胸に-」を聞くと、おそらくほとんどの人が落胆すると思います。 発売前に(今でもあると思いますが)Falcomサイトで配られていたSC-88Pro版とはえらい違いです。

他にも、MIDIの演奏開始まで3秒くらいゲームがフリーズします。 98版も多少止まりましたが、さらにひどいです。 海の檻歌もこうでしたか? 戦闘ごとにこれはないと思います。 あ〜、せめて新・英雄伝説みたいに音源ごとのアレンジでないかな。 でなければMIDIでゲームをする気になれません。

アイテム

武器

通常武器の数が大幅アップしました。 これは、剣・斧・メイスにも射程が付くものを加えたためでしょう。 なぜ射程がなかったのか不思議でしょうがなかった鞭にも全て射程が付くようになりましたね。 ナイフ・ブーメランなど、もともと射程が付いていた武器種に関しては武器によって射程が変わります。

98版では序盤でもお金さえあれば最強の武器が買えましたが、Win版はお金が貯まりやすいこともあり、買える武器は限定されています。 まあ、よくあるパターンになったと言うことですね。 おかげで、と言うか、似たような強さの武器が出てきたのでブリューナクにそれほど魅力を感じませんでした。 結局買いませんでしたし。

個人的にヒットした武器は...奇剣ティアマトと雷光剣ですね。 奇剣というのが何ともいい響きです。 雷光剣は硬直24なので、使い物になりませんが、なんだか好きです。 攻撃力165は強かった〜。 エリュシオンは...最強の剣というのが意外でした。 でもラスボス戦で光るから体力回復するのかなぁ、と思ったらしないし...。

そういえば福引き所の1等の宝剣ですが、ゲーム後半に訪れたときに交換したら、2枚ともエルフィードでした。 どうやら前半の時はカシュナードがもらえるみたいですね。 1等は当たらないものだとかあきらめていたんですが、1枚当たりました。 あと2等が5枚たまったので1等優先にしたんですが...。 よく見ると宝剣って硬直10もあるんですね。 文字通り宝の持ち腐れ状態で、一回も使いませんでした(^^;;)。

防具

防具も増えました。 硬直があるもの・ないものの影響と思います。 でも硬直があるものって買いませんよねぇ。 防御と硬直じゃあ、戦闘におけるウェイトが違いますから。

びっくりしたのは霊鎧、霊盾が買えたと言うこと。 普通に店でも売っているとは。 ありがたみが少ない...。 だったらプレアデスなんて買わなくて良かったなぁ、と思いますね。 「魔」系が使いものにならないので残念でした。 封盾アスタルテが印象深いです。

アクセサリ

なんと言っても「絆の耳飾り」が一番のヒット。 逆にアヴィンのアクセサリを変えないと決めてしまったので結構大変だったかも、しれません。 多用したのはブーツ系。 属性・状態防御系は全くと言っていいほど使いませんでした。 海の檻歌では非常に効果があったので使いましたが、今回はそれほどでもないですね。 逆に四精霊などは攻撃1回くらった辺りで本体を倒してしまっていましたし...。 あとは詠唱のティアラか理力の指輪をミッシェルなどの魔法メインの人につけました。 ルティスはずっと真珠石の護符でしたね。 (店の選択を手堅く「アクセサリ屋」にしてしまったのでネコミミはなかったんです〜。)

アイテム

テント(非戦闘時全員全回復)がなくなってしまったので、序盤は回復がつらいなぁ、と思っていたのですが、意外に無料休憩所が転がっていたのでむしろ楽でした。 テントを無くしたのは技使用回数の関連でしょうがないと言ったところなんでしょうが、逆に雑魚相手に技が使えないのでつまらなかったです。 技回数回復と言えばスクルドの仙薬なんですが、これ、ニューボルンだったかの福引きでいくらでも手に入るんですよ。 たしか4等だったと思いますが、これが意外によくあたるんです(でも交換忘れてしまったのでスクルドの仙薬3つでラスボス突入でした)。 選択肢を上から1-2-1としたときによく当たる気がしました。 1-1-1では何度やっても7から9等だけでしたね。

通常時に使ったアイテムってほとんどないですね。 回復役が死んでしまったときにリストア代わりに気付け薬、とかくらい。 あとはアヴィン一人旅の回復にレアの秘薬、でしょうか。 私って通常戦闘では攻撃魔法は使わない主義なので、MP回復もしないんですよね。 それに加えて、毒も戦闘終わったら自然回復してしまいましたし。 白魔法使いのMPも無くなることがなかったし、道具はボス戦のためにあるもの、って感じでした。 でもボス戦でも、ラスボス以外はロイヤルパウダーしか使わなかったですし、ラスボスは加えてスクルドの仙薬あるだけ(3つ)とスプレリアの霊薬数回、ですね。 あ〜、なんでこんなに道具使わないで済むのだろう、って思いますけどね。

魔法

ああ、リーン・カルナシオン!! アヴィンが黒魔法固定なら、なぜ使わせてくれないんだ〜。 ミッシェルの魔力のすごさは他でわかっているから、使わせてほしかったです。 せめて、ルティスだけでも。

しかしだからと言って精霊魔法をあんな形でアヴィンに組み込まなくても良いと思うんですよね。 確かに、パーティーが固定である以上使う機会がないのでアヴィンが使うしかないわけですが...。 でも精霊魔法は全然使わないですね。 はっきり言って精霊が弱いのと、MPをどんどん消費していくからでしょうか。 本人が動けなくなると言うのもあまりに使い勝手が悪いです。

白魔法は複数対象の回復が出来るようになったのが良いですね。 ルティスが両方使えてしまうのは驚きでした。 後マイルもそうですが。

特殊技能

ATシステムとともに朱紅い雫戦闘の大きな柱、特殊技能ですね。 攻撃系と魔法応用系がありますが、私はほとんど攻撃系しか使いませんでした。 なので、アルチェムはなかなか使いにくかったですね。 魔法応用系の技能も、ATブレイクで連続使用が出来るわけではないのでむしろ敬遠してました。

お気に入りの技はルキアスの「滅−ホロビ−」、ですかねぇ。 「ブレイブラッシュ」「雷王降臨斬」ってどこか格好悪い...。 文字の説明と、何か違うんですよね。 ああ、マーティの「オニオンスライサー」はほほえましくて良いですね。