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モバイル: DoCoMoから904iシリーズが発表

NTTドコモから、携帯電話端末の904iシリーズ、およびそれに伴う新サービスが発表された。 これまでの命名規則では903iSシリーズとなるべき順番だった(夏モデルは冬モデルのマイナーバージョンアップだった)が、メジャーバージョンアップ扱いと言うことで904iとなったそうだ。

新サービスとして面白いのは904iシリーズが対応する「2in1」と言う機能。 これは、2回線を1つの端末で使えるようにするもので、例えば個人用と会社用と2つの番号を着信できるようになるそうだ。 アドレス帳・着信履歴・メールボックスなども別々にできるほか、片方だけを着信可能状態にすることができるそうで、かなり便利そう。 ソフトバンクのホワイトプランを意識しているそうで、確かに月額945円でもう1つ回線を持てるのは魅力。 ただし、無料通話分などの料金プランがどうなるのか気になるし、さらにかなり致命的なのは結局のところ請求先は同一になると言うこと。 業務で使う携帯電話料金を個人で負担させられている会社も多いと思うが、これではあんまりだ。

他の目玉機能である「うたホーダイ」(Napsterなどと提携した定額音楽配信サービス)や「直感ゲーム」(モーションセンサーにより、振って遊べるゲーム)については、個人的には「2in1」ほどのインパクトは感じられなかった。 特に「うたホーダイ」についてはiPodを持っているし、携帯電話のバッテリー切れにしばしば悩まされる以上、携帯電話で音楽を聴く気になれないので、興味が持てなかった。 まあ、一般的には音楽配信サービスの充実は十分な武器になると思うし、今後他社も対応してくることは間違いないが。

一方、端末でも面白そうなものがいくつかあった。 まずはタッチパッドを搭載したSH904i。 タッチパッドはキー群の一番上に置かれていて、ノートPCで良くある指でなぞったりタップしたりする操作を可能にしたそうだ。 単になぞるだけなら指紋センサーを搭載したauのW51Hでも可能だと思うが、SH904iではタップもでき、ダブルダップで選択、などが出来るらしい。 全体の操作の流れがスムーズにできるのかどうかが気になるところだ。

次にD904iは加速度センサーが搭載されていて、左右上下前後に振ることと機能を結びつけられるそうだ。 これは前述の「直感ゲーム」だけではなく、フルブラウザの使用時(画面の縦横判定)やメール受信時に特定の操作を行うなど、実用的な機能に結びつけられるらしい。 携帯電話のショートカットキーは、機能の増加の割にはキー数の限界があるし、キーの小型化で使いづらくなっているように思うが、こう言うモーションセンサーによる操作は面白い。 マウスジェスチャーのように、ある程度複雑なジェスチャーも対応できるのならなお面白い。 もちろん問題は誤動作などがどれだけ抑えられるかだと思う。

もう一つ面白いと思ったのは6軸手ぶれ補正のカメラ機能を備えるN904i。 その6軸手ぶれ補正にも惹かれるが、WVGAの広い画面、904i唯一のHSPDA対応と言う点も、スペック重視の私には魅力だ。 フルブラウザを2種類搭載しているところも面白そうだ。

以上のように、色々と面白い発表があったが、DoCoMo 2.0なるキャッチフレーズについてはどうかと思った。 上記のように903iSと言う順番だったシリーズ番号を、904iにすることで大きな差があるようにアピールしたり、Web 2.0と言う既に流行りすぎた言葉を今更使ってみたり、本質とは違う部分で勝負しているような印象を逆に受けてしまった。 それだけ、「MNP一人負け」と言うイメージを払拭するために、色々な手を打っていると言うことなのかもしれない。 もちろん、「2in1」のようなサービスは十分にインパクトのあるサービスだと思う。 auも次期モデル発表ではサービス内容で勝負してほしいところだ。