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コンピュータ: IEEE 1394bは転送速度3.2Gbpsへ

IEEE 1394bの転送速度を3.2Gbpsに向上させた「S3200」が発表されている。 これは既存のIEEE 1394b(S800)と同じケーブル・コネクタを利用可能で、転送速度が向上している規格なのだそうだ。 S800の策定時にすでに高速転送に対応できるようにしてあったので、そうした既存の機器が利用可能と言うことらしい。

現在IEEE 1394bはそれほど普及しているように思えないが、その原因の一つがケーブル・コネクタが1394a(S400)と異なることがあるだろう。 これでは新しい規格に徐々に移行させようと思っても難しいだろう。 それをうまくやったのが、コネクタ形状が共通のUSBとUSB 2.0だったと思う。 S800からS3200への移行でも同じことが望めるのではないだろうか。

さてこのIEEE 1394の高速化は、やはりUSBの高速化に対抗する意図があるようだ。 CNETの記事によれば、新規格USB 3.0だけではなく、eSATAやHDMIへの優位性をアピールしている。 USB 3.0は最高4.8GbpsとS3200よりも高速な通信を目指しており、しかもUSB/USB 2.0の圧倒的な普及という優位性もある。 S3200がUSB 3.0に対抗していくとすれば、単にケーブル・コネクタの互換性だけでは、利益を享受する人(S800のユーザー)があまりにも少ないために、一般消費者への訴求力は弱いと思う。 何とかして、標準搭載のコンピュータや周辺機器を増やしていくしか、IEEE 1394の未来は見えてこないのではないかと感じる。