2006年6月27日
映画: 「ポセイドン」の感想
ワーナーブロス配給の映画、「ポセイドン」を観てきた。 ストーリーは、豪華客船が大津波によって転覆してしまい、そこから脱出する人々を描いている。 まあ、この一言でこの映画の9割以上が語られていると言っても良いだろう。 そこには、登場人物の人生模様や、背景、なぜ津波が起きたのか、その後どうなったのか、等と言った、脱出劇以外のストーリーはほとんど無い。 最後まで誰が主人公なのかよくわからず、脱出してそれで終わってしまう。
災害からどうやって生き延びるか、がテーマだとしても、きちんと科学的な考証がなされているのか疑わしいし、正直なところ、この映画で監督が伝えたいことがさっぱりわからなかった。 悲しかったのは、アジア風の従業員が、金に釣られて道案内を申し出るのだが、白人に蹴落とされて真っ先に死ぬのである。 向こうの社会が、アジア人をどのように受け止めているのか、が示唆され、不愉快な描写だ。
と言うわけで、「ポセイドン」は他人におすすめすることは、あまりできない映画だった。