2006年11月24日
コンピュータ: 「プライバシーを持ち歩く」ことを狙った小型PC「wizpy」がTurboLinuxより発表
TurboLinuxから、音楽プレーヤーにもなる小型PC「wizpy」が発表された。 このストレート型携帯電話にも似た形の小型PCのコンセプトは「プライバシーを持ち歩く」となっている。 内蔵フラッシュメモリにシステム+アプリケーションソフト+データを全て保存し、USBで接続したPCは一時的にシステムを走らせるだけ、となっているようだ。 記事を見ると「wizpy」は単なるUSBメモリにも見えるが、Linuxシステム入りで音楽プレーヤにもなると言うことで「小型PC」と言っているのかもしれない。
値段は3万円未満と言うことで、「小型PC」と聞くとお得に感じる。 ATOKもインストールされているようだから、2.5GBのUSBメモリと考えても、悪くないように思える。 なかなか面白いコンセプトのこの商品、自分の生活スタイルでは有効に活用出来なさそうだが、単に持っているだけでも面白そうだ。
Web: SEOにWikipediaを利用することはOKか
ニュースサイトを眺めていたらたまたま眼に留まった「アフィリエイトのためのSEO対策」と言う記事。 アフィリエイトとSEOと言う、ブログを書いていたら興味を惹かれてしまうキーワードに導かれ、リンクをたどってみたら「??」と言う内容の記事だった。 特に、Wikipediaに自社記事を作成してページランクを上げるとか、噂を基にして情報提供するなど、ちょっと首をひねってしまうような内容である。
その後Slashdotを見に行ったらちょうど上の記事に関するストーリーが掲載されていて、Wikipediaユーザー(ウィキペディアン)からの反発があったようだ。 確かに皆が「公共のもの」と思って大事にしていたものを、お金儲けの道具に使おうと公表したら、非難されるのが普通だろう。 実際にはそう言う使い方をしている人もいるのだろうが、普通はこっそりやるもので、コンサルタント氏はちょっと軽率だったのではないだろうか。
どちらにしても、Wikipediaを便利に使わせてもらっているので、可能な限り中立的に、すなわち今回のようにSEOとしてWikipediaを使うと言うアイデアには反対したい。
日常: 個人差の決定に遺伝子のコピー数も関連している?
東京大先端科学技術研究センターなどの共同研究で、遺伝子のコピー数が個人によって異なっていると判明したそうだ。 Slashdotでも、約3000個の遺伝子にコピー数の個人差、と言うストーリーが掲載されている。 これまで個人差と言えばゲノム上のSNPsにより、遺伝子の発現パターンや機能に違いが出ておこる、と考えられていたようだ。 今回の研究結果から、コピー数による発言量の違いにも原因がありそうだと言えるとのことだ。
基の論文を見ないと良くわからないが、遺伝子のコピーが複数存在したとしても、通常は発現パターンが異なる複数の組み合わせのため、複数存在してもそれが単純に発現量の増加につながるとはいえない。 ある程度の転写量になるとフィードバックがかかり、RNAiなどで逆に発現量が減少してしまう場合もあるはずである。 ただ、今回のように大規模にゲノム解析が出来るようになったと言うのは、かなりの技術進歩と考えられ、今後の解析が加速することが期待される。
大学にいたときは少なくともNatureはオンライン版が読めたので、こう言う面白そうな論文を実際に確認出来てよかったが、完全に離れてしまった今は、新聞などでしか確認できないのが残念だ。 新聞の記事はあくまで一般の読者向けに、用語も噛み砕いて説明しており、その分深い説明は出来ないし、間違った説明をしているときもあった。 今回の感想も推測で言っているに過ぎない部分もあり、こうした知識欲が満たされないのは悔しいものだ。
旅行: ヒッチハイクが多いイスラエル
イスラエルではヒッチハイカーを良く見る。 バス停の辺りには必ずと言っていいほど若者が立っていて、手を挙げている。 たまに親切な人が乗せてくれるらしい。 確かにTel Avivではバスを良く見るが、郊外を移動中はあまり見ないように思う。 バスの路線があってもなかなか来ないといった不便な状況なら、ヒッチハイクが多くなるのも当然かもしれない。
面白かったのは、高速道路に入るところで「No Hitchhiking」と言う看板があったことだ。 日本なら絶対に有り得ない標識で、やはりヒッチハイクが多いお国柄なのだなあと感じた。
食事: イスラエルでの日本食
イスラエル人が日本食レストランに連れて行ってくれた。 ありがたい気遣いだが、せっかくならご当地物が食べたいものである。 ただ、このお店ではなかなか面白い体験が出来た。 人生初の、海外での北朝鮮の民間人との遭遇である。
このお店はFujiyamaといって、シェフ(板前?)は日本でトレーニングをしたという若い中国人男性だった。 給仕をやっている男性の方はどうもイスラエル人(かどうかはわからないが、とにかく西洋人)で、女性の方が北朝鮮人とのことだった。 日本にも在日朝鮮人の人たちがいるが、海外では板門店で軍人を遠くから眺めたくらいで、民間人は会ったことがなかった。 板前が中国人だというので、彼女も中国人かと思っていたが、実は北朝鮮人だったというわけだ。 まあ、ただそれだけの話なのだが、なかなか得難い体験だった。
イスラエルでは寿司がよく知られるようになって来ていて、Tel Avivにも寿司バーがどんどん増えてきているらしい。 このFujiyamaでも握り寿司と巻き寿司を提供していた。 Fujiyamaは日本食レストランと言うことになっていて、刺身やうどん(スープと言う扱いになっている)、揚げ物などが売っていた。 私は「握り寿司盛り合わせ」なるセットを頼んだが、鮭以外は正体の良くわからない魚だった。 寿司飯が変にもっちりしていて味も薄かったが、この方が地元の人たちは食べやすいのかもしれない。
まあ、そんなこんなで農林水産省には頑張って啓蒙活動をしていただかなければ、と改めて思ったわけだが、きちんと「Toda raba」「謝謝」「カムサハムニダ」と言って帰ってきた。 やはり外国人から自国語で挨拶されると嬉しいもので、彼らも喜んでいたようだった。